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2008.03.31

長文のブログを読みやすくするための工夫

また、ずいぶんとご無沙汰してしまいました。
今日で2007年度も終了です。明日から新しい年度の始まりですね。
明日から新入社員として初出社をするという方もいらっしゃるでしょうし、逆に新入社員を迎えるという方も大勢いらっしゃるのでしょうね。

そんな年度の変わり目ということもあり、このブログを書いていくについて改めて諸々の考えをまとめておこうかと思います。
「ひとりごと」のようなものですので、お時間のある方は、肩の力を抜いて読んでいただければ幸いです(いつも肩の凝る内容ばかりですからねw)

  • ブログのテーマ(Blogline)について

  • ブログには、それぞれに扱うテーマがあると思います。
    中には、特定のテーマを掲げず日々の出来事やそれらを通じて筆者が感じたことなどをつづるものもあるかと思いますが、その場合には「日々の出来事をつづる」ことがテーマになるのでしょうね。

    そして、このブログのテーマはブログタイトルの下に記載されているように
    1. ビジネス法務関連ニュースのご紹介
    2. 著作権情報のご紹介
    3. lifehackのご紹介
    4. 便利なWEBサービスのご紹介
    です。

    これらをご覧になると取り留めのない内容が羅列されているようにも思われるかもしれませんが、これらの根底には共通のある1つの大きなテーマを念頭においています。

    企業の経営者またはビジネスに携わる方々(特に営業のご担当者)にとって役立つ情報を提供するということです。

    企業経営者や営業のご担当者の方々にとって、ビジネスに関する法律の重要性は大きなものです。これだけ企業不祥事が大きく取りざたされるようになり、コンプライアンスが声高に叫ばれている昨今にあっては、企業経営や営業に携わる方にとってこそ法律の内容を理解することが重要なはずですが、なかなかそこまで手が回らないのが現状ではないでしょうか。
    そのような忙しい企業経営者や営業担当者の方が、ニュースとして報道されるイロイロな事件を題材に法律の内容を知るきっかけにしていただければという意識でエントリを書いています。著作権については、そういったビジネス法務分野においても、とりわけわかりにくく、それでいてリスクの高い分野だと考えておりますので、特に1つのカテゴリとして扱っています(最近はあまり取り上げていませんが^^;)。

  • 見出しをつける

  • どこかで見たことがあるのですが、長文のブログは、それだけで読むのを避けられてしまうらしいです。
    特に、私のブログのような情報発信系ブログには、基本的にGoogleやYahooなどの検索を経て訪問していただいているようです。ということは、このブログに訪問してくださる方の多くは、何かを調べている過程でこのブログを訪問しているといえます。

    そのような方々が、このブログをぱっとご覧になったときにダラダラと文章が続くものであったときは、仮にその文章の中にご自身の知りたいことが書いてあったとしても、果たしてじっくりと熟読していただけるでしょうか?

    私が調べ物をしている立場であれば、そのような文章だらけのブログから立ち去ってしまうでしょう。

    とはいえ、ある程度以上の内容をエントリに含めようとすれば、どうしても長文になってしまいます。

    そこで、他のブログでも取り入れられているテクニックではありますが、長文を読んでいただくための工夫として次の事項を肝に銘じるべきでしょう。

    文章のまとまりごとに見出しをつける

    新聞が良い例ですが、新聞には見出しがつけられています。それも、記事取扱いに応じて見出しの大きさを変えて。

    私たちは、多くの文字情報が掲載されたコンテンツを見るときに、まずはざっと見出しを斜め読みする習慣がありますね?
    そのような多くの人の習慣に添った形でブログコンテンツを作成すれば、訪問してくださった方々にとって使いやすいブログになると思われます。

    これは、これまであまり意識してこなかった点なのですが、これからはなるべく長文のエントリに見出しをつけていきたいと思います。

  • 余白を多くもうける

  • これも長文を読みやすくする工夫といえるかもしれません。
    ちょっと意識するだけで、長文ブログがぐっと読みやすくなるといえるでしょう。

  • 箇条書きを多用する

  • 受験勉強などで、誰でも経験があるかもしれませんが、何かを理解したり記憶したりするときに、誰でも物事をなるべく小さな要素に分解するということをするのではないでしょうか。

    例えば、不正競争防止法に規定する営業秘密というものを理解するときに、その条文上の定義をそのまま読むよりも、その定義を覚えやすい大きさの要素に分解して箇条書きにしたほうが覚えやすいでしょう。

    営業秘密の定義(不正競争防止法2条1項6号
    営業秘密とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上または営業上の情報であって、公然と知られていないもの

    営業秘密とは
    1. 秘密管理性
    2. 秘密として管理されている
    3. 事業活動に有用な情報
    4. (生産方法、販売方法等の)事業活動に有用な技術上または営業上の情報
    5. 秘密性
    6. 公然と知られていないもの

    どうでしょう?箇条書きにしたほうがわかりやすいですね?


ということで、以上のことをここで再度認識しなおして、これからブログを書いていきたいと思います。
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Posted at 23:54 | 雑感 | COM(6) | TB(0) |
2008.03.20

過度な利益追求の大きな代償【ミートホープ事件、元社長に懲役4年の実刑・札幌地裁判決】

昨年(2007年)に相次いだ一連の食品表示に関する偽装事件の発端となったミートホープ社による牛肉偽装事件がとりあえずの結末を迎えたようです。

ミートホープ事件、元社長に懲役4年の実刑・札幌地裁判決
北海道苫小牧市の食肉加工販売会社「ミートホープ」の食肉偽装事件で、不正競争防止法違反(虚偽表示)と詐欺の罪に問われた元社長、田中稔被告(69)の判決公判が19日、札幌地裁であり、嶋原文雄裁判長は懲役4年(求刑懲役6年)の実刑を言い渡した。
NIKKEI NET2008年3月19日

この件については、昨年(2007年)の10月にミートホープ社長逮捕へ 虚偽表示容疑 詐欺も立件方針というエントリでミートホープ社の社長らが立件されたという記事を紹介しました。
このエントリでは、社長の田中稔社長ばかりでなく、工場長経験者2人も立件されるとされていますが、今回の記事では社長の有罪のみが報道されています。工場長経験者であるという社員2名の判決はこれから下されるのだと思います。

容疑は不正競争防止法違反罪および詐欺罪。

詐欺罪については、詳しい説明は不要だと思います。
人をだまして不正に財産を得る行為が詐欺罪に該当します(刑法246条)。

刑法246条
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

この点は、上記記事でも報道されています。
起訴状によると、田中被告は昨年6月までの約1年間、豚や鶏などを混ぜて製造したミンチ肉を「牛100%」などと表示し、取引先十数社に計約138トンを出荷。北海道加ト吉(北海道赤平市)など3社から販売代金約3900万円をだまし取った。

ミートホープ社による食品表示偽装事件は、我々一般人の感覚からは消費者を欺く行為という感覚があるのですが、法律上は、ミートホープ社の取引先寺う北海道加ト吉を欺いてその販売代金を騙し取ったと構成されるのですね。

さらに、不正競争防止法違反罪についてNIKKEIの記事では「虚偽表示」とされていますが、以前のエントリでも触れている通り、おそらくこれは原産地等誤認惹起行為(不正競争防止法2条1項13号)に該当するものと思われます。
不正競争防止法2条1項13号
商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量若しくはその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような表示をし、又はその表示をした商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくはその表示をして役務を提供する行為

それにしても、あまりにも利益追求を追い求めすぎると、大きな代償を払わなければならないことになるのですね。
ミートホープ社の事件は、この後も末永く人々の記憶にとどめられることでしょう。

この事件について社長(及び他の経営者)が刑事責任の追及を受けることは同情の余地はありません。
しかし、経営者の指示の下に仕事をしていた多くの従業員もまた、有形無形の不利益を受け続けるのでしょう。

確かに、ミートホープ社の従業員もまた、加害者であるといえるかもしれませんが、その反面、被害者という側面も有しているような気がします。

上司の指示に基づいて業務を進めていくことは、企業が組織である以上、基本的なことではあります。
しかし、その指示が法令に違反していないのかどうかは、ここの従業員が、ある程度の知識に基づいて判断する必要があるのかもしれません。
たとえ上司の指示が絶対であったとしても、違法行為に加担した以上は、経営者とともにその責任を追及されることになるからです。

それはそれとして・・・

ミートホープ社の元従業員の方が、「ミートホープの元従業員」というレッテルを背負いながらも、力強く前進していることを示す報道がありましたのでご紹介します。
「正直コロッケ」販売へ、ミート社元従業員と大仁田さんがタッグ
食肉偽装事件で破産した北海道苫小牧市の食肉製造加工会社「ミートホープ」の元従業員5人が、大仁田厚・前参院議員と協力し、4月から、東京都内と札幌市、苫小牧市のスーパーなどで、北海道産食材を使った「正直コロッケ」を売り出す。(中略)
大仁田さんは6日、新千歳空港で記者会見し、「食品偽装問題が始まった北海道からいいものを届けることが重要」と意欲を見せた。会見に同席した元従業員の横岡リツ子さん(56)は「ミートホープの名を背負わなくてはならず、不安や怖さもあるが、新しい一歩を踏み出したい」と話していた。
YOMIURI ONLINE2008年3月6日

マイナスから再出発しなければならないハンデの大きさを抱えつつ生きていくことは大変だと思います。
でも、そのハンデに負けずにがんばって欲しいと思いますね。

ひるがえって、我々としては決して所属企業による法令違反行為に加担することがないように気をつけなければなりませんね。

2008.03.18

ビジネス実務法務2級公式テキスト、2007年版から2008年版への変更点

以前にもご紹介したことがありますが、東京商工会議所が主催するビジネス実務法務検定試験の2級公式テキストの2008年版が発売されました。

私は、これから同試験を受験しようとは思っていませんが、この試験のテキストの存在を知って以来、新しいテキストが発売されるたびに2級と3級のテキストを購入しています。

企業に勤める者にとって必要な法律がだいたい網羅され、しかもコンパクトにまとまっている書籍なので、年度版が発売されるたびに購入して斜め読みし、疑問に思った点があればリファーするのに重宝しています。


ビジネス実務法務検定試験2級公式テキスト 2008年度版 (2008)
ビジネス実務法務検定試験2級公式テキスト 2008年度版 (2008)東京商工会議所


おすすめ平均 star
star法律初心者向けの資格
star2級公式テキスト

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このような書籍は、ほかにもビジネスコンプライアンス検定試験 公式テキスト初級研究・製造・販売部門の法務リスクなどいくつかあるのですが、こうも毎年のように重要法令の改正が続くと、やはり年度版で新しい版が発売されるかどうかというのは気になります。
それでも、後者(研究・製造・販売部門の法務リスク)は、業務の中で法律がどのようにかかわっているのかという「気づき」を得る上では、とても面白い本なのですが疑問点について参照するために使うというのは難しいと感じました。

そういう意味では、ビジネス実務法務のテキストも必要十分というわけではなく、また特に2級テキストは、法律に全く触れたことがない方が読むには、ちょっと難しすぎるかも知れません。法律の条文そのままの記述ではないのですが、ちょっとぐらいかみ砕いた程度では、とても誰にとってもわかりやすいものにはならないんでしょうね。わかりやすさを犠牲にしても、正確さを重視したといった印象です。

ま、いずれにせよ・・・1週間ほど前に購入し、一通り読んでみました。

ここでは、2007年版から2008年版への移行に伴う主な変更点をまとめておきたいと思います。


  1. リスクマネジメントに関する記述が新たに追加された

  2. 2007年度版では「序章」になっていた「ビジネス法務の実務」という、いわば導入部分が第1章に格上げ(?)されるとともに、独立の節として「企業を取り巻くリスクとビジネス実務法務」が追加されました。
    リスクの意味や、リスクマネジメントの手法などについて簡単に記述されるとともに、JISQ2001などのリスクマネジメントに関連する規格の概要(といっても、本当にサワリだけ)が記載されています。
    この章には、ほかにコンプライアンスやCSRについての記述もありますが、これは2007年度版と大きく変わらないようです。

  3. 会社法に関する部分に法改正の沿革が削除された

  4. ご存じだと思いますが、平成18年の5月に、株式会社について規定していた商法が大きく改正され、新たに会社法が施行されました。
    2007年度版までのビジネス実務法務2級テキストには、随所に「これまでは~という規定があったが、改正により~となった」といった記述が散見されました。このような記述は、もはやその意味を失ったと言うことでしょうかね。まぁ、そういう歴史的事実に関する記述は、調べ物をするときはうっとうしかったので、私的には都合が良かったですw

  5. 代理店・特約店契約や委託販売契約に関する記述が削除された

  6. これはちょっと驚いたのですが、「会社取引の法務」という企業間取引と契約類型に関する章において、代理店・特約店契約、委託販売契約に関する記述がごっそりと抜けています。いきなりリース契約から始まっています。
    これはどういう意図なんでしょうかね。
    実際の企業間取引においては、委託販売や代理店・特約店という形式はかなり多く見られると思うのですが・・・

  7. 電子記録債権法についての記述が追加された

  8. 流動性の高い債権を創設するための法律として昨年(2007年)に成立した電子記録債権法が、早くも記載されています。
    この法律は、まだ施行されておらず、実務にどれだけのインパクトを与えるかも定かではありませんが、だいたい2ページほどでその概要が説明されていますね。

  9. 消費生活用製品安全法についての記述が追加された

  10. これだけ製品事故に関するニュースが世間を騒がせていれば、この法律が取り上げられるのもうなずけます。
    だいたい2ページ半ぐらいが割かれています。

  11. その他、図表がいくつか組み入れられている

  12. この本は、書いてある内容はいいのですが文章が多く、またちょっと取っつきにくい感じを受けるものだったのですが、2008年版になってかなり図表が多く取り入れられたという印象があります。
    それでも、平均するとだいたい2~3ページに1つの図表があるという感じなので、まだまだ「文章ばっかりだ」という印象を受ける方もいるかも知れませんね。もっと図表は増やしていって欲しいと思います。知識の整理にも便利ですし。


とまぁ、だいたい大きな変更点はこんなとこでしょうか。
もちろん、細かく読み込めば変更された所は、もっとあるのでしょうけど。
そこまで細かく変更点を突き詰めることに、それほど意味があるとも思いませんし、そもそも私はおおざっぱな生き物なのでこれぐらいで勘弁してくださいw

Posted at 18:26 | 書評 | COM(4) | TB(0) |
2008.03.14

NTT東西に排除命令、ダイヤル104で・公取委

最後に104で電話番号を調べたのはいつの頃だったでしょうか。
インターネットを利用するようになってから、すっかり104の存在を忘れていました。

そんなダイヤル104のCMやポスター上の表記を巡って、公正取引委員会が排除命令を発令したようです。
NTT東西に排除命令、ダイヤル104で・公取委
「104」の番号案内で調べた電話番号にそのままつないで通話できるサービス「DIAL(ダイヤル)104」を巡り、公正取引委員会は13日、景品表示法違反(有利誤認)で、NTT東日本と西日本に排除命令を出した。接続手数料31.5円がかかることなどを、適切に表示していなかったという。通信業界への同法に基づく排除命令は初めて。
NIKKEI NET2008年3月13日


私が利用したことのある104のサービスは、オペレーターの方に調べたいお店等の名前を告げると、「お問い合わせの番号は・・・」というアナウンスが流れるというものでした。案内される番号をメモって、電話をかけ直したものですが、今ではつないだまま調べた電話番号につないでくれるのですねぇ。

ただし・・・
希望者は電話案内後に自動音声に従い「1」と「♯」のボタンを押すか、オペレーターに依頼すれば、そのまま相手先に発信できる仕組み。ただ 63―157.5円の番号案内料に加えて接続手数料がかかり、通話料は昼間の区域内通話で3分10.5円と通常より約1.6円割高となる。
とのこと。

確かに、案内された番号を紙などにメモして電話をかけ直す手間を考えれば、そのままつないでくれた方がよっぽど楽ですね。
その意味では、登場するべくして登場したサービスといえるかも知れません。
これまでのサービスに、新しい機能が追加されるわけですから、何らかのプレミアムを要求されるのはわかります。

ただ、そのサービスを利用するかどうかは、料金がいくらなのかがわからなければ決めようがありませんね。
その利用者の負担を説明せず、または明確にしないことを理由として、公正取引委員会がNTT東日本およびNTT西日本に対して排除命令を発令したというのが今回の事例です。

排除命令とは
この事例における排除命令は、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)6条に基づくものです。
景品表示法6条
公正取引委員会は・・・(中略)・・・に違反する行為があるときは、当該事業者に対し、その行為の差止め若しくはその行為が再び行われることを防止するために必要な事項又はこれらの実施に関連する公示その他必要な事項を命ずることができる。(以下略)

つまり、公正取引委員会は景品表示法違反事業者に対して以下のような命令を発することができるわけです。

  1. 景品表示法に違反する行為の差止め
  2. 景品表示法に違反する行為が再び行われることを防止するために必要な事項
  3. 上記1または2の実施に関連する公示その他必要な事項


排除命令の対象となる違反行為
先ほど引用した景品表示法6条の中で、省略した部分に排除命令の対象行為が規定されています。

  1. 第3条の規定による制限若しくは禁止(景品類の制限及び禁止
  2. 第4条1項の規定に違反する行為(不当な表示の禁止


景品の制限及び禁止(景品表示法3条)
これは、例えば、「商品を購入するともらえるポイントを100ポイント集めて応募すると素敵な景品が抽選で当たります」といったキャンペーンをする場合に問題となります。

この場合に、あまりに過大な景品(車やマンションなど)を認めると、消費者は欲しくもないモノを購入しようとするかもしれませんね。そうすると、消費者は、商品の選択に際して個々の商品の品質や値頃感ではなく、その商品に付されている景品の魅力を基準としてしまうかもしれません。
これは、長い目で見れば、結局われわれ消費者のためにならんということで、景品の額について規制されているのです。

不当な表示の禁止(景品表示法4条1項)
いわゆる「不当表示規制」でして、ある商品の品質や内容について、実際のものよりも「優れている」と誤解させるような表示をすること(優良誤認表示)や、価格などの取引条件を実際よりも有利なものと誤解させるような表示(有利誤認表示)を規制しています。

つまり、不当表示規制には大きく次の種類があるということですね。

  1. 優良誤認表示

  2. これは、商品の品質などについて、実際のものよりも著しく優良であると示し、または事実に相違して(本当はソウではないのに)ライバル企業の商品よりも著しく優良であると示すことにより、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示です。
    優良誤認表示が問題となる事例は、このブログで以前ご紹介したことがあります。

    「1本で1日分の野菜」ジュース、35品が落第

    この事例は、実際に公正取引委員会が動いたというものではないのですが、参考にはなるかと思います。

  3. 有利誤認表示

  4. これは、商品の価格などの取引条件について、実際のものまたは他の事業者に係るものよりも著しく有利であると、一般消費者に誤認されるため、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示です。

    1. 商品価格が実際のものよりも著しく有利である
    2. か、
    3. 商品価格がほかの会社の商品よりも著しく有利である
    4. と、一般消費者を誤解させるような表示が規制の対象となります。


これらのうち、今回の事例では有利誤認表示が問題とされています。

それはそれとして・・・

この記事で少し驚いたのは、通信業界に対して景品表示法に基づく排除命令は、今回が初めてだという点です。

以前、ドコモとKDDI、割引サービスの広告表示で公正取引委員会から警告というエントリでも取り上げましたが、携帯電話のキャリアが行うテレビCMなどの過激さは有名な話ですね。現に公正取引委員会は、何度も警告屋注意をしてきているようですし。
それでも、携帯電話キャリアに排除命令が発令されていないというのは、これらの企業がギリギリの際どい広告宣伝活動を行いながら、公正取引委員会による警告があれば、直ちに適法な状態にすることができたからなのでしょうか。

実際の所は、よくわかりません。

ただ、今回排除命令の発令を受けてしまったNTT東日本及びNTT西日本に対しては、先月(2月)末に、公正取引委員会の調査が入っているようなのです。

新番号案内料金、NTTの説明「不十分」 公取委調査
104で案内された番号に、電話を切らずにそのまま接続するNTTの新サービス「DIAL(ダイヤル)104」について、番号案内料とは別に接続手数料と通話料金がかかることや、割引サービスの対象外になることの説明が不十分で、利用者を誤認させるおそれがあるとして、公正取引委員会が景品表示法違反の疑いでNTTを調査していることがわかった。(中略)
総務省が利用者への周知についてNTT側を指導。NTT側も10月以降、テレビCMを流したり、ポスターを張ったりして周知を図ってきたという。
asahi.com2008年2月27日

NTT側が、公正取引委員会による調査が入った後、なんの対策も講じていなかったわけではないとは思います。
ひょっとしたら、業界最大手の企業に排除命令を発令することによって、業界全体に警鐘を発するという意図があったのかも知れません。

ただ、ここで注意をしたいのは、景品表示法による排除命令は、「違反行為が既になくなっている場合においても、することができる(景品表示法6条1項2文)」ということです。

企業としては、「市場で勝利するためには、違法すれすれでもかまわない。警告があってから対応すればよい」といったメンタリティではすまされないこともあり得るのだということを肝に銘じておいた方がいいかもしれません。

2008.03.04

NHK3人のインサイダー 課徴金49万円勧告 監視委

先週のエントリ、NHKインサイダー 来週処分勧告 課徴金来春2倍への続報ということになるのでしょうか。
NHK記者によるインサイダー取引事件に一定の結論が出されたようです。
NHK3人のインサイダー 課徴金49万円勧告 監視委
NHKの記者ら3人が放送前の特ダネ原稿で得た情報をもとに株を買ったインサイダー取引疑惑で、証券取引等監視委員会は29日、3人の株取引は証券取引法(現・金融商品取引法)違反にあたるとして、計49万円の課徴金を科すよう、金融庁に勧告した。
asahi.com2008年2月29日


49万円の課徴金の内訳は上記の記事中に記載されています。
課徴金額は、報道局テレビニュース部制作記者(33)が6万円、岐阜放送局放送部記者(30)が26万円、水戸放送局放送部ディレクター(40)は17万円。
それぞれの課徴金額が妥当かどうかは判断の分かれるところでしょうが、ここではその詳細には踏み込みません。
それよりも、そもそもインサイダー取引は、なぜ規制されているのかということを考えてみたいと思います。

というのは・・・

インサイダー取引規制が、前回のエントリのような行為を規制しているとすれば、要するにこういうことでしょう。

一般の人が知らない情報を知ったあと、それが世間に知られない間に、株式等の取引をしてはいけない。

でも、ちょっと待ってください。
ビジネスって、そういうものじゃありませんか?

株式投資によって収益を挙げることをビジネスと同視することは、乱暴かもしれませんが、誰も気づいていない、または事業化していないことを、誰よりも早く行って先行者利益を得るということと、株価に影響を与えそうな情報を誰よりも早く知り、その情報に基づいて売り・買いの決断をすることとの間に、さほどの違いが感じられないのです。

ひょっとしたら、このような感覚は株式取引をしている人々にもある程度はあるのかもしれません。
だからこそ、(プロの投資家ではない)一般の方々によるインサイダー取引や虚偽の風説の流布といった金融商品取引法違反事件が後を絶たないのかもしれません。

特に、勝間和代さんも、その著書である効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法で述べられているように、情報こそが現代の通貨であり、情報を以下に早く、多く取得しそれを活用可能な形で保存管理し、適切にアウトプットすることで現金化(現金に替えられない自分にとっての利益を含む)するかが重要だと、一般には考えられています。

その考え方は、おそらく間違ってはいないし私もまったくその通りだと思います。

しかし、手っ取り早く設ける方法や情報ばかりを追い求めるのでは必要十分ではないのでしょう。

株式取引をするのであれば、金融商品取引法などの規制ルール
ブログを書くのであれば、著作権法などのルール
ビジネスをするのであれば、関連するビジネス法務のルール

これらをともに身に着けるか、必要であればいつでも参照できるような仕組みが必要になるのだと思います。

2008.03.03

やっぱり無茶?AKB48「ポスター44枚コンプリート」企画中止

企画としてはすばらしいとも思えるのですが、ちょっとあまりにも商魂たくましすぎたということでしょうかw
やっぱり無茶?AKB48「ポスター44枚コンプリート」企画中止

「メンバーのポスター44種類をすべて集めるとイベントに招待される」と銘打ってアイドルグループ「AKB48」のニューシングルを発売したソニー・ミュージックエンタテインメント傘下のデフスターレコーズは28日、独占禁止法に抵触する恐れがあるとして、イベントへの招待企画を中止すると発表した。
MSN産経ニュース2008年2月28日


AKB48というアイドルグループをご存じない方もいらっしゃるかと思います(私も知りませんでした^^;)。
そこで、どんなものなのかを調べてみました。

AKB48の公式サイトによると・・・
秋元康氏による新たなアイドルプロジェクト。
次世代の可能性のある女の子達を発掘し、
いま、最もエネルギーのあふれる街、
秋葉原から新たなアイドルを誕生させます。

コンセプトは『会いにいけるアイドル』

オーディションによって選ばれた36人(2006年6月現在)のメンバーが、
専用劇場である「秋葉原48劇場」で毎日ステージを行いながら、全国区デビューを目指します。

あなたが審査員になってアイドル候補生を投票し、
秋葉原48劇場からアイドル候補生をメジャーデビューさせよう!!
ということのようです。

ファンと一体となってアイドルを誕生させようという、WEB2.0的な(笑)タレント戦略を前面に押し出したアイドルユニットということでしょうか。
自分が選び出した女の子を応援することでメジャーになっていくという、ファン冥利に尽きる仕組みが施されているようですね。

まず、どのような企画だったかということですが、公式サイトにその企画の告知がまだ残っていましたので、とりあえず引用しましょう。
AKB48劇場「桜の花びらたち2008」購入者特別プレゼント!(2008.2.25)
AKB48劇場にて、AKB48のニューシングル「桜の花びらたち2008」の3種類(DFCL-1444~1445、DFCL-1446、DFCL-1447)いずれか1枚ご購入に対し、AKB48特製ポスターを1枚プレゼント。ポスターの種類は全44種類。AKB48メンバー全員のソロポスターです。
ご購入の際、ポスターはメンバーの指定ができません。44枚の中からランダムでお渡し致しますので、予めご了承ください。
中にはメンバー直筆サインの入ったプレミアムポスターもあります。

また、44枚完全コンプリートされた方は、AKB48「春の祭典」にご招待致します。

  • 要するに、桜の花びらたち2008というシングルCDを購入すると特製ポスターをプレゼントする。
  • 特製ポスターはAKB48のメンバーのソロポスターである。
  • そのポスターは全部で44種類(現時点でのAKB48のメンバーの数だと思われます)である。
  • 購入時にプレゼントされるポスターの種類を選ぶことはできない(ランダム)。
  • 44種類のポスターを全てそろえた(コンプリートされた)人は、AKB48「春の祭典」というイベントに招待される。


このCDは1枚1250円(税込み)とのことで、仮に(というか天文学的確率ですが・・)、特製ポスターをダブりなくもらうことができたとして、最低限44枚同じCDを購入しなければならないことになり、その合計は5万円ちょっとですね。
でも、プレゼントされるポスターの種類を選択することはできず、ランダムに渡されるそうですので、これをコンプリートすることは至難の業でしょう。

多くの人にCDを買ってもらうという戦術ではなく、特定の人に複数購入してもらおうという戦術といえ、アイドル業界的にはこのような戦術もある程度、功を奏することになりそうです。

ところがこのような企画が、独占禁止法上の不公正な取引方法に抵触するおそれがあるとして、企画中止が公表されたというのが、冒頭の報道です。

まぁ、なんというか・・・。

確かに、一般的な感覚から言えば「やりすぎ」な感じはするのですが、そこは商売ですから、法例等に違反せず、かつ社会規範(暗黙のルール)に合致していれば、自由な活動が保障されなければならないと思うのです。
まぁ、そこをあえて自粛することも、企業の戦略の一つではあると思うのですが。

さて、今回のキャンペーンが「不公正な取引方法(独占禁止法)」に該当するおそれがあるとのことですが、不公正な取引方法のうち、どの規制に該当するのでしょうか。

この点を明確に解説したものが見つけられませんでしたので、これはまったくの私見ですが、次の類型に該当する可能性があるように思われます。
抱き合わせ販売等(一般指定10)
相手方に対し、不当に、商品又は役務の供給に併せて他の商品又は役務を自己又は自己の指定する事業者から購入させ、その他自己又は自己の指定する事業者と取引するように強制すること。

今回の企画は、「春の祭典」というイベントに参加するには、「桜の花びらたち2008」というCDに付された景品(ポスター)を44種類そろえなければならず、『春の祭典」という役務の提供に併せて、「桜の花びらたち2008」の購入が強制されていると捉えることができるのではないかと。

「春の祭典」というイベントへの参加が、CDの購入と不可分に結びついているのではなく、別途チケットの購入などで参加することができ、ただCD付属のポスター44種類をコンプリートした人は、特別な観覧席が用意されているなどの形であれば、問題はなかったのかもしれません。

2008.03.01

チャプリン映画の著作権侵害訴訟、2審も販売差し止め

チャップリンの映画を格安DVDとして販売していた会社に対して、ロイ・エクスポート・カンパニー・エスタブリッシュメントという外国法人が販売差止めなどを求めていた裁判の控訴審(知的財産高等裁判所)判決があったようです。
チャプリン映画の著作権侵害訴訟、2審も販売差し止め

喜劇王チャーリー・チャプリン(1889~1977)の映画の著作権を管理している外国法人が、「黄金狂時代」など9作品の廉価版DVDを無断で複製・販売されたとして、東京都内のDVD制作会社2社に販売差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決が28日、知財高裁であった。

宍戸充裁判長は、全作品について著作権侵害を認め、販売差し止めと約1053万円の賠償などを命じた1審・東京地裁判決を支持し、制作会社側の控訴を棄却した。
YOMIURI ONLINE2008年2月28日


結局、東京地方裁判所の判断を全面的に認める判決だったようですね。
東京地裁の判断は、非常に筋が通っていると思っていましたので、高裁の判断もうなずけます。

この判決の原審に当たる東京地方裁判所の判断の要諦については、次のエントリを参照してください。

チャップリン映画、格安DVD販売差し止め・東京地裁(1)
チャップリン映画、格安DVD販売差し止め・東京地裁(2)
チャップリン映画、格安DVD販売差し止め・東京地裁(3)

また、チャップリンの映画についての判断(権利者側が勝訴)とは異なり、格安DVDの製造販売業者側が勝訴したものとして、ローマの休日シェーン">シェーンについての事例があります。
それぞれ、次のエントリを参照してください。

ローマの休日について
ローマの休日
「ローマの休日」著作権訴訟 映画会社が抗告取り下げ

シェーンについて
映画「シェーン」の著作権は03年末に消滅、最高裁判決

それにしても、この映画の著作物をめぐる権利者側と廉価版販売業者との争いはいつまで続くのでしょうね。

こういった争いが起こる原因には、色々とあるのでしょう。
例えば次のような・・・

  • 映画の製作には巨額の費用がつぎ込まれるため、権利者側はその回収へと駆り立てられる
  • 廉価版販売業者は、映画のDVDを安く手に入れたいという消費者のニーズにマッチした商品を販売したいと考える


どちらの願いも、それぞれに正しいと思われます。
やはり、最大の問題は次の点にあるのかもしれません。

映画の著作物に対する著作権法のルールが不明確

ルールを守れというのであれば、明確かつバランスの取れたものにしていただきたいものです。

Posted at 17:08 | 著作権 | COM(0) | TB(0) |
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