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2007.09.02

『凡人力』

知人に、その著書を寄贈していただきました。
そこで、僭越ながら書評めいたものを書かせていただきつつ、皆さんにもご紹介したいと思います。

凡人力
凡人力石橋 秀喜


おすすめ平均 star
starなかなかいいんじゃないの?

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本書では、エリートと凡人という対立軸が全編に渡って貫かれています。そして、多くの人がエリートになるべく努力を重ねるために、却って成功から遠ざかってしまっているのではないか、むしろ、凡人としての生き方に徹することが重要ではないかと説きます。

著者の経歴を見ると、むしろ著者こそがエリートではないかと思えるのですが、本書では徹底したエリート批判が展開されつつ、我々はエリートになることを目指すのではなく、「凡人」の中の最強を目指すべきだとします。もちろん、エリートと最強の凡人との決定的な違いについても明確に述べられています。

世の中に多くの自己啓発書や成功物語をつづった書が出版されている中で、やや異色のテーマといえるかもしれません。もっとも、単に奇をてらっただけのトンデモ本ではもちろんなく、全編にわたって著者の実体験が紹介されつつ、凡人としての生き方を推奨します。

いわく・・・


  • 「謙虚」に、かつ「勤勉」に、ゆっくりでも一歩ずつ確実に目標に向かっていくこと。

  • そして、凡人が目指すべきは、地位でも金持ちになることでもなく、人生の最後に笑っていられること

であると。

これは、決して目新しい視点やノウハウを伝えるものではありません。
しかし、金を右から左へと動かすだけで大金を手に入れるための投機的な行動や、「楽してウン万円稼ぐ方法」などというモノを様々な場所で目にする現在にあって、「当たり前のことを当たり前のように、説得力を持って語る書籍」が、むしろ望まれているのではないでしょうか。

本書では、次の項目が取り扱われています。
  1. 凡人の心得
  2. 凡人の勉強学
  3. 凡人の仕事の進め方
  4. ホワイトカラー時代の崩壊
  5. 凡人のストレス解消法と健康
  6. 凡人による起業
  7. 凡人がエリートを抜く瞬間
このように、本書が扱う範囲は幅広く、時に現在の日本社会の分析にまで及びます。中には、「管理部門のホワイトカラー一人ひとりの損益計算書を作るべきだ」といった、従来にはない視点も含まれていますが、総じて「当たり前のことが」書かれているといった印象です。「当たり前のこと」が書かれているにもかかわらず、途中で本書を擱くことなく、最後まで一気に読んでしまえたのは、著者の筆力もさることながら、現在の日本が「当たり前のこと」が当たり前にまかり通らない社会と感じることが多いからかもしれません。

こういった骨太な視点で、日本の社会を分析しビジネスパーソンの生き方を描いた書籍が必要とされていると感じます。特に20台後半から30代前半のビジネスパーソンに読んでいただきたい書籍です。

なお、本書で展開されるエリート批判は、決して「負け犬の遠吠え」的なものではありません。
最後に、筆者による「エリート」についての記述を引用して締めくくりたいと思います。
私が、これまでエリートと呼んできたのは、お金や地位に執着している擬似エリートを意味しているということである。
真のエリートは、別にいるのである。昔は、滅私奉公を実践するエリートが多数いた。だから、日本は世界でも有数の先進国になることができた。
(中略)
日本人の最大の弱点は、擬似エリートを見抜く目がないことである。だから、擬似エリートが自分の欲望に任せて日本の政治や経済を動かすようになってしまった。権力や富の私物化である。教育にしても、科学技術にしても、最近の日本の凋落ぶりを見れば、これは一目瞭然であろう。企業犯罪や凶悪犯罪の多発は、日本人が本来もっていた勤勉さと謙虚さが失われてきていることの証である。

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この記事へのコメント
これは、面白そうですね!
読ませていただきたいと思います。
ありがとうございます。
Posted by にじ色いづ at 2008.04.08 18:53 | 編集
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