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2007.11.02

【10月10日記事】湯沸かし器事故、パロマ工業元社長ら書類送検へ

1ヶ月近く前の記事になりますが、あとで読むでスクラップした記事の中から、コンプライアンス上、重要と思われる記事についてエントリします。

いまや、ワイドショーで取り上げられることは皆無ですが、一時期大騒ぎしたパロマ工業のガス湯沸かし器による一酸化炭素中毒で、その利用者が死傷した事件についてのものです。

湯沸かし器事故、パロマ工業元社長ら書類送検へ2005年11月、パロマ工業(名古屋市)製ガス湯沸かし器による一酸化炭素(CO)中毒で東京都港区の上嶋浩幸さん(当時18歳)ら2人が死傷した事故で、警視庁捜査1課は、同社の小林敏宏・元社長(69)(今年1月に辞任)ら幹部数人を業務上過失致死傷容疑で、近く東京地検に書類送検する方針を固めた。
元社長らは、28件に上る一連の事故の半数以上について発生直後に報告を受けており、捜査1課は、事故が集中した1990年代に製品の回収など抜本的対策を講じなかったことが、その後の事故の要因になったと判断した。
YOMIURI ONLINE 2007年10月10日


この記事のソースは、すでにYOMIURI ONLINE上から削除されてしまっているためリンクを張ることはできませんが、スクラップした記事からの引用です。

企業の製品管理に関連して、その企業のトップが刑事責任を問われるかもしれない記事であって、コンプライアンス上、非常に重要なことだと思います。

業務上過失致死というのは、要するに、「殺すつもり」や「死んでもかまわない」といった故意はないけれども、注意すれば人が死ぬという結果を避けられたはずであるのに、十分な注意をしなかったために結果として人を死に至らしめてしまった場合に成立する可能性があります。しかも、こういった犯罪というのは、実際に「手を下した」者について成立するのが大原則なのですが、部下に指揮命令することを仕事とする企業の社長にこのような犯罪が成立するというのは、実は非常にまれなことです。

また、書類送検というのは、一般的な呼び名で、正確には、刑事訴訟法上の「検察官送致」に当たります。
被疑者の身柄を拘束する逮捕や勾留はしませんが、書類や物的証拠が警察から検察官に送られます。これらを受けた検察官は、被疑者に罰則を科すために、裁判所に起訴するか否かを決定します。
検察官が、事件を裁判所に起訴するかどうかは、検察官の裁量に任されます(起訴便宜主義:刑事訴訟法248条)。

ですから、パロマ工業の元社長が有罪判決を受けるかどうかは、まずは検察官がこれを起訴するかどうかにかかっています。

上記で引用したYOMIURI ONLINEの記事は、企業の製品管理をめぐる他の事件について、次のようにも述べています。
企業の製品管理を巡っては、04年6月に三菱自動車の元社長らが、死亡事故を起こした同社製大型車の不具合について運輸省に虚偽の報告をしたなどとして逮捕されたケースがあるが、対策をとらなかったことに限定して大企業のトップの刑事責任を問うのは異例。企業の製品安全対策にも影響を与えるとみられる。


この三菱自動車の虚偽報告事件も、当時は大々的に報道されましたが、いまやまったくといってよいほど表に出てきません。
企業努力によって、適切な製品管理がなされているものと期待したいところです。

なお、その三菱自動車については、その営業利益が5年ぶりに黒字転換したという報道がなされました(10月30日)。

三菱自動車、営業利益5年ぶり黒字転換 海外販売が好調
三菱自動車が30日発表した07年9月中間連結決算は、欧州・アジアなど海外販売が回復し、売上高が前年同期比30.6%増の1兆3134億円だった。営業利益も188億3000万円を確保し、9月中間では5年ぶりに黒字に転換した。
asahi.com 2007年10月30日


いったん不祥事を起こした企業は、徹底的に叩いて再起不能にすべきだとは、私は思いません。
多くの被害者を出してしまったときには、継続的にその償いをすべきだとは思いますが、まずは事件の再発防止のために全力を尽くすべきですね。そのうえで、企業が存続し、利益を上げていくことは、むしろ望むべきことだと思います。

事故を起こした当時の企業トップや、実際に不祥事を起こした従業員が民事・刑事および社会的責任を果たすべきことは言うまでもありませんが、企業活動の背景には、多くの従業員の「生活」というものがかかっていることを忘れてはいけないと思います。


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