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2007.11.07

独立行政法人の随意契約、6割を競争入札へ

独立行政法人が資材などを調達する際に随意契約が締結されることがありますが、その額が1兆円にも上るとは驚きです。
そのうちの6割を競争入札に切り替えることにするようです。
独立行政法人の随意契約、6割を競争入札へ
政府は2日、独立行政法人が年間に実施する約1兆円の随意契約のうち、少なくとも6割を競争入札に切り替えると発表した。政府は競争性のない随意契約による税金の無駄遣いをなくすよう取り組みを急いでおり、年末の独法整理統合計画策定までにさらに見直しを進める。(中略)
連絡会議では30日の福田首相の指示を受け、遅くとも今年末までに、政府の18府省庁すべてに国が行う契約を監視する第三者機関を設置することも決めた。
asahi.com 2007年11月2日


「随意契約」という言葉は、「競争入札」との関係で用いられることが多いようです。
発注者側が特定の受注者を指定して契約を取り交わすもので、確かに勧業の癒着などがあった場合には受注額を多めに見積もることもあり得ます。そのような意味では、随意契約よりも競争入札の法が税金の無駄遣いが避けられるかもしれません。

でも

その前提には、競争入札が適切に行われることが担保されなければなりません。

入札に関連して起こりうる不祥事には、談合があります。
談合は、独占禁止法上の不当な取引制限に該当するものとして、公正取引委員会が目を光らせています。

不当な取引制限の意味を確認しておきましょう。

独占禁止法2条6項
この法律において、「不当な取引制限」とは、事業者が、契約、協定その他何らの名義をもってするかを問わず、他の事業者と共同して対価を決定し、維持し、若しくは引き上げ、又は数量、技術、製品、設備若しくは取引の相手方を制限する等相互にその事業活動を拘束し、又は遂行することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいう。


要するに、不当な取引制限は

  • 他の事業者と共同して
  • 相互にその事業活動を拘束・遂行して
  • 公共の利益に反して
  • 一定の取引分野における競争を実質的に制限すること

ということでしょう。

入札談合においては、入札予定者があらかじめ入札価格や落札予定者を密室で決めてしまい、本来、各事業者が自由に価格を決めて競争するべきところを競争自体を消滅させてしまう行為といえます。そのため、談合行為に対しては、独占禁止法上、非常に厳しい制裁が科されています(課徴金納付命令や刑事罰など)

談合行為に対して課せられる課徴金については、来年、独占禁止法の改正が予定されています。この点は過去エントリ談合自主申告、課徴金減免制度を拡充・独禁法改正で公取委方針を参照してください。
その改正事項の中に、談合がなされた場合に課される課徴金の額を引き上げるという内容が含まれているのですが、産業界の中にも、「課徴金の引き上げもやむなし」という感覚はあるようです。

談合課徴金、「引き上げ容認」が半数超す・上場企業調査
独占禁止法に違反した企業に科す課徴金の引き上げを、企業の半数が「(談合防止のためには)やむを得ない」と考えていることが、市民団体「株主オンブズマン」(大阪市)が全国の上場企業109社を対象に実施した調査で分かった。法令順守の意識が広まりつつあるとみられるが、実際の対策では談合との決別を明確にしない企業も2割近くを占めた。
談合に関する調査は7―10月の間、上場企業225社にアンケートを送付、48.4%の109社から回答があった。
NIKKEI NET 2007年10月18日


コンプライアンスに対する意識が変わりつつあることを象徴するもの・・・だといいのですが。

その他、このエントリに関連する記事として次のものを挙げることができます。
談合メーカー営業停止、整備局で時期にズレ…受注に影響も
談合事件に関与したプラントメーカーに対して国土交通省がペナルティーとして科す営業停止処分が、どの地方整備局(地整)で処分を決定するかによって時期にずれが生じている。(中略)
営業停止は、独占禁止法違反や刑法の談合罪、公正取引委員会の課徴金納付命令などが確定した業者に対し、最長1年間、契約や入札、見積もりなどを禁じるペナルティー。プラントや機械系のメーカーは今年に入り、「トンネル換気」「し尿処理」「水門」各設備の工事をめぐる談合で延べ37社が営業停止になった。
し尿処理施設談合で処分を受けたのは日立造船、クボタなど11社。11社は昨年5月に公取委に告発され、今年5月までに全社で有罪が確定している。営業停止期間は10社が30日間、荏原製作所は他の事件の処分が加重され45日間だったが、始まりは最も早かった日立造船など3社が7月10日、クボタが9月21日、栗田工業など7社は10月5日からとばらばらだった。
処分を決めるのは建設業許可の申請を受けた地整で、遅かった7社は関東地整の担当。残る4社は近畿地整だった。営業停止はし尿処理に限らず清掃施設全般に及ぶため、処分が遅れたメーカーは今秋、発注されるごみ処理施設工事を受注する機会を失った。(以下略)
YOMIURI ONLINE 2007年11月1日


このような点で、事業者間に不公平感などが生じると、談合に対する規制強化でかえって企業の中に「たまたま運が悪かったから摘発された。次はうまくやろう」といった意識が芽生えないとも限りません。

企業間の競争状態を維持するには、様々な制度を同時に整備しないと難しいのかもしれません。

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