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2007.11.21

ファミコンソフトをFOMA向けiアプリに変換してくれる「NES2FOMA」

いつもチェックしているGIGAZINEに気になるエントリがありました。
ファミコンソフトをFOMA向けiアプリに変換してくれる「NES2FOMA」
任天堂のファミコン向けゲームソフトを、NTTドコモの「iアプリ」に変換してくれるサービス「NES2FOMA」です。このサービスを使うと、昔自分が好きだったファミコンソフトなどをNTTドコモのFOMA端末で遊べるようになるというスグレモノ。実際に動作しているムービーもあります。
GIGAZINE 2007年11月20日

というわけで、実際にそのサービスを行っているサイトは次の通りです。
http://nes.crazyworks.jp/

サービスの内容については、上記のGIGAZINEのエントリにその概要が記載されています。
このページによると、手持ちのファミコンソフトのROMファイルをアップロードすることで、NTTドコモのFOMA向けiアプリに変換してくれるそうです。なお、変換後は指定されたURLまたはQRコードを使ってダウンロードできるとのこと。


この記事を初めて見たとき、「だいじょうぶかな?」というのが第一印象です。

というのも、今年(2007年)の5月25日に判決が下された「MYUTA」というサービスをめぐる著作権侵害訴訟で争点となったイメージシティ社のサービスと極めて類似しているような気がしたからです。
この事件の判決については、こちらの最高裁判所の検索結果ページから確認することができます。

イメージシティ社が当時提供していたサービスは、ユーザーが所有しているCDなどの曲を専用ソフトによって携帯電話で利用できるファイル形式に変換し、専用のサーバーにアップロードした後、携帯電話でダウンロードすることによって、いわゆる着うたなどとして曲を利用できるようにするものです。
WinnyなどのP2Pの仕組みを利用して、音楽ファイルを不特定の人(特定多数を含む)がダウンロードできる状態に置くことは、著作者の有する「送信可能化権」(著作権法23条1項・2条1項9号の5)を侵害します。しかし、基本的に特定の個人がダウンロードできる状態に置いただけでは、この送信可能化権の侵害にはならないといわれています。

このMYUTAというサービスは、携帯電話用に変換した音楽ファイルをアップロードしますが、これを誰でもダウンロードできる状態にするものではなく(少なくとも、事業者の意図としては送信可能化権の侵害を回避するつもりだったようです)、アップロードしたユーザーのみがその音楽ファイルを利用できるような工夫がなされていました。つまり、イメージシティ社としては、自社の変換ソフトおよびサーバーを介して、ユーザーが変換した音楽ファイルをPCから携帯電話に橋渡しをするだけのサービスを提供していたのです。いわば、イメージシティ社のサーバー内の記憶領域の一部を利用者に貸し渡すストレージサービスのようなイメージでしょうか。

このようなサービスについて、音楽の著作物を著作者の委託を受けて管理しているJASRACが、著作権侵害を理由にイメージシティ社に警告し、イメージシティ社が訴訟を提起したという経緯があるようです。

この事件について裁判所は次のように判示し、MYUTAというサービスが著作権を侵害するという結論を示しました。
  • 複製権の侵害
  • MYUTAのサービスにおいては、楽曲データを携帯電話用に変換し、イメージシティ社の管理するサーバーに保存されるのであり、そこには複製行為がなされている。
    ユーザは、イメージシティ社の専用ソフトを用いて携帯電話用にデータを変換しサーバーにアップロードするものではあるが、それは複製行為につながる一連の「操作の端緒」である。
    このサービスで複製行為が行われるサーバーを管理しているのはイメージシティ社であるから、この複製行為の主体はイメージシティ社である。
    よって、イメージシティ社は複製権を侵害するおそれがある(このサービスが無料提供されている状態だったのでこのような結論になったのだと思います)。

  • 自動公衆送信権の侵害
  • 自動公衆送信権における「公衆」とは、不特定の者または特定多数の者をいう(著作権法2条5項)。
    アップロードされた音楽ファイルをダウンロードできるのは特定ユーザー(アップロードしたユーザー)のみだとしても、イメージシティ社が不特定の者または特定多数の者に対してMYUTAのサービスを提供する者である。
    よって、イメージシティ社は自動公衆送信権を侵害する。


この判決に対して、ブロゴスフィアの反応は様々でしたが、冒頭でご紹介したNES2FOMAというサービスは、どうもこのMYUTAというサービスに類似しているような気がしてなりません。
もっとも、このサービスの提供者も同サイトで「11/19 はてぶで指摘されて、MYUTAの判例とかみると、法的に危険な気がしてきた。閉じるかも。」として、その点は認識されているようです。

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