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2008.03.14

NTT東西に排除命令、ダイヤル104で・公取委

最後に104で電話番号を調べたのはいつの頃だったでしょうか。
インターネットを利用するようになってから、すっかり104の存在を忘れていました。

そんなダイヤル104のCMやポスター上の表記を巡って、公正取引委員会が排除命令を発令したようです。
NTT東西に排除命令、ダイヤル104で・公取委
「104」の番号案内で調べた電話番号にそのままつないで通話できるサービス「DIAL(ダイヤル)104」を巡り、公正取引委員会は13日、景品表示法違反(有利誤認)で、NTT東日本と西日本に排除命令を出した。接続手数料31.5円がかかることなどを、適切に表示していなかったという。通信業界への同法に基づく排除命令は初めて。
NIKKEI NET2008年3月13日


私が利用したことのある104のサービスは、オペレーターの方に調べたいお店等の名前を告げると、「お問い合わせの番号は・・・」というアナウンスが流れるというものでした。案内される番号をメモって、電話をかけ直したものですが、今ではつないだまま調べた電話番号につないでくれるのですねぇ。

ただし・・・
希望者は電話案内後に自動音声に従い「1」と「♯」のボタンを押すか、オペレーターに依頼すれば、そのまま相手先に発信できる仕組み。ただ 63―157.5円の番号案内料に加えて接続手数料がかかり、通話料は昼間の区域内通話で3分10.5円と通常より約1.6円割高となる。
とのこと。

確かに、案内された番号を紙などにメモして電話をかけ直す手間を考えれば、そのままつないでくれた方がよっぽど楽ですね。
その意味では、登場するべくして登場したサービスといえるかも知れません。
これまでのサービスに、新しい機能が追加されるわけですから、何らかのプレミアムを要求されるのはわかります。

ただ、そのサービスを利用するかどうかは、料金がいくらなのかがわからなければ決めようがありませんね。
その利用者の負担を説明せず、または明確にしないことを理由として、公正取引委員会がNTT東日本およびNTT西日本に対して排除命令を発令したというのが今回の事例です。

排除命令とは
この事例における排除命令は、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)6条に基づくものです。
景品表示法6条
公正取引委員会は・・・(中略)・・・に違反する行為があるときは、当該事業者に対し、その行為の差止め若しくはその行為が再び行われることを防止するために必要な事項又はこれらの実施に関連する公示その他必要な事項を命ずることができる。(以下略)

つまり、公正取引委員会は景品表示法違反事業者に対して以下のような命令を発することができるわけです。

  1. 景品表示法に違反する行為の差止め
  2. 景品表示法に違反する行為が再び行われることを防止するために必要な事項
  3. 上記1または2の実施に関連する公示その他必要な事項


排除命令の対象となる違反行為
先ほど引用した景品表示法6条の中で、省略した部分に排除命令の対象行為が規定されています。

  1. 第3条の規定による制限若しくは禁止(景品類の制限及び禁止
  2. 第4条1項の規定に違反する行為(不当な表示の禁止


景品の制限及び禁止(景品表示法3条)
これは、例えば、「商品を購入するともらえるポイントを100ポイント集めて応募すると素敵な景品が抽選で当たります」といったキャンペーンをする場合に問題となります。

この場合に、あまりに過大な景品(車やマンションなど)を認めると、消費者は欲しくもないモノを購入しようとするかもしれませんね。そうすると、消費者は、商品の選択に際して個々の商品の品質や値頃感ではなく、その商品に付されている景品の魅力を基準としてしまうかもしれません。
これは、長い目で見れば、結局われわれ消費者のためにならんということで、景品の額について規制されているのです。

不当な表示の禁止(景品表示法4条1項)
いわゆる「不当表示規制」でして、ある商品の品質や内容について、実際のものよりも「優れている」と誤解させるような表示をすること(優良誤認表示)や、価格などの取引条件を実際よりも有利なものと誤解させるような表示(有利誤認表示)を規制しています。

つまり、不当表示規制には大きく次の種類があるということですね。

  1. 優良誤認表示

  2. これは、商品の品質などについて、実際のものよりも著しく優良であると示し、または事実に相違して(本当はソウではないのに)ライバル企業の商品よりも著しく優良であると示すことにより、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示です。
    優良誤認表示が問題となる事例は、このブログで以前ご紹介したことがあります。

    「1本で1日分の野菜」ジュース、35品が落第

    この事例は、実際に公正取引委員会が動いたというものではないのですが、参考にはなるかと思います。

  3. 有利誤認表示

  4. これは、商品の価格などの取引条件について、実際のものまたは他の事業者に係るものよりも著しく有利であると、一般消費者に誤認されるため、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示です。

    1. 商品価格が実際のものよりも著しく有利である
    2. か、
    3. 商品価格がほかの会社の商品よりも著しく有利である
    4. と、一般消費者を誤解させるような表示が規制の対象となります。


これらのうち、今回の事例では有利誤認表示が問題とされています。

それはそれとして・・・

この記事で少し驚いたのは、通信業界に対して景品表示法に基づく排除命令は、今回が初めてだという点です。

以前、ドコモとKDDI、割引サービスの広告表示で公正取引委員会から警告というエントリでも取り上げましたが、携帯電話のキャリアが行うテレビCMなどの過激さは有名な話ですね。現に公正取引委員会は、何度も警告屋注意をしてきているようですし。
それでも、携帯電話キャリアに排除命令が発令されていないというのは、これらの企業がギリギリの際どい広告宣伝活動を行いながら、公正取引委員会による警告があれば、直ちに適法な状態にすることができたからなのでしょうか。

実際の所は、よくわかりません。

ただ、今回排除命令の発令を受けてしまったNTT東日本及びNTT西日本に対しては、先月(2月)末に、公正取引委員会の調査が入っているようなのです。

新番号案内料金、NTTの説明「不十分」 公取委調査
104で案内された番号に、電話を切らずにそのまま接続するNTTの新サービス「DIAL(ダイヤル)104」について、番号案内料とは別に接続手数料と通話料金がかかることや、割引サービスの対象外になることの説明が不十分で、利用者を誤認させるおそれがあるとして、公正取引委員会が景品表示法違反の疑いでNTTを調査していることがわかった。(中略)
総務省が利用者への周知についてNTT側を指導。NTT側も10月以降、テレビCMを流したり、ポスターを張ったりして周知を図ってきたという。
asahi.com2008年2月27日

NTT側が、公正取引委員会による調査が入った後、なんの対策も講じていなかったわけではないとは思います。
ひょっとしたら、業界最大手の企業に排除命令を発令することによって、業界全体に警鐘を発するという意図があったのかも知れません。

ただ、ここで注意をしたいのは、景品表示法による排除命令は、「違反行為が既になくなっている場合においても、することができる(景品表示法6条1項2文)」ということです。

企業としては、「市場で勝利するためには、違法すれすれでもかまわない。警告があってから対応すればよい」といったメンタリティではすまされないこともあり得るのだということを肝に銘じておいた方がいいかもしれません。

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この記事へのコメント
いつもコメントありがとうございます。

企業活動に対する規制は、一面では消費者の保護につながるものではありますが、経営サイドとしては活動への足かせと捉えてしまいがちですね。

規制の目的や趣旨をしっかりと意識することが重要だと思います。
Posted by たきもと at 2008.03.20 18:29 | 編集
たきもとさん、こんばんは
コメント有り難うございます。。感謝

>通信業界に対して景品表示法に基づく排除命令は、今回が初めてだという点です。

情報感謝です。。勉強になりました。。(^^ゞ

また是非、お立ち寄りください。
お待ちいたしております。。



Posted by happy at 2008.03.18 23:05 | 編集
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